牛肉マーケット展望—和牛年末手当て活発化、12月は例年並みか

 東京市場におけるA5等級去勢和牛の月間荷重平均価格は、今年1月はキロ当たり2624円を付けたものの、そこから右肩下がりで下落し、8月には2,328円と1月に比べて300円安となった。
 しかし9月は2,425円、10月は2,497円となり、年末商戦に向けてようやく回復してきている。このまま年末に向けて相場が上伸すると仮定すると、11月が2,500〜2,600円、12月が2,600〜2,700円程度で推移するとみる。
 近年の中ではとくに厳しい価格となった今年の和牛相場だが、年末については例年どおりの動きに戻ってきそうだ。
 一方で、末端の販売については現在もあまり動きはなく、部位についても、特段引き合いが強い部位はない。この時期になると動き始めるロース、カタロースについても、あまり動きはない。
 このように末端の動きはまだ悪いが、各企業へのきき取りでは、12月の販売は例年並みの動きを予想しているところが多い。普段の売れ行きはあまり芳しくないものの、ハレの日需要は期待できるとみているようだ。ただ、物価高による消費減退の影響は避けられず、需要の中心が和牛から交雑牛となったり、ロースから赤身へと、ニーズがより多様化していくとみられる。

※当ページに掲載している記事はいずれも日刊「食肉速報」からの抜粋です。詳細は本紙でお読みいただけます。 >>「食肉速報」を今すぐ申し込む



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